16.10. かじり取り...

16.10.1. 概観

図16.360 かじり取りフィルタの使用例

「かじり取り」フィルタの使用例

かじり取りフィルタ適用後


かじり取り... フィルタは活性レイヤーのアルファチャンネルに砕け散ったような木彫効果を加えます。 付加的にドロップシャドウが画像に追加が可能です。 活性レイヤーに描かれている内容はアルファチャンネルの形だけが生き、 他の情報は無視されます。

[警告] 警告

画像は常に活性レイヤーの寸法と同じ大きさに変更されます。

このフィルタはつぎのような[縁だけ表面が砕けた]ロゴを作成するかじり取りScript-Fuロゴスクリプトから派生しました。 ロゴスクリプトは画像ウィンドウのメニューの ファイル画像の作成ロゴかじり取り... にあります。

このフィルタはかじり取り効果を起こすために、 新たなレイヤーで アルファチャンネルから選択範囲を生成 して白く塗りつぶし、 画素を 拡散 させ、 レイヤーに ガウシアンぼかし を適用します。 このレイヤーは立体効果をつくるときの バンプマップ として利用されます。

16.10.2. フィルタの呼び出し方

画像ウィンドウのメニューより フィルタロゴ効果かじり取り...

16.10.3. オプション

図16.361 かじり取りのオプション

「かじり取り」のオプション

切り欠け量

このオプションはかじり取られる領域の大きさを変えます。 ただしこの切り欠け量はその領域の大きさをピクセル単位で設定するものではありません。 バンプマップ生成のため適用される 拡散 フィルタの最大不規則拡散量として扱われます。 値は 0 から 200 までの範囲です。

図16.362 切り欠け量の例

「切り欠け量」の例

0

「切り欠け量」の例

30

「切り欠け量」の例

60

「切り欠け量」の例

90


ぼかす量

ここで設定された値は ガウシアンぼかし フィルタの半径として、 バンプマップのレイヤーをぼかすために使われます。 値は 1.0 から 100.0 までの範囲です。

反転

このオプションを有効にすると バンプマップ は反転されるため盛り上がる部分はへこみとなり、 画像は彫られたように見えます。

図16.363 かじり取りの反転の例

「かじり取り」の反転の例

反転あり (ドロップシャドウなし)


ドロップシャドウ

このオプションを有効にすると活性レイヤーの下に新たに置かれたレイヤーに ドロップシャドウ がさします。

バンプレイヤーを残す

初期設定では バンプマップ はかじり取り効果のために適用されたあと削除されますが、 このオプションを有効にするとバンプマップは撤去されず不可視状態で残されます。

背景をパターンで塗りつぶす

このオプションを有効にするとこのスクリプトが追加した背景レイヤーは パターン にて指定したパターンで埋め尽くされます。 無効の場合は白く塗りつぶされます。

背景を残す

背景レイヤーを削除するかどうかを指定します。 このオプションは初期状態では有効になっています。 もちろんあとから レイヤーダイアログ で操作してそのレイヤーを削除もしくは不可視にする方法もあります。

パターン

このオプションは縮小見本があり、 クリックしたまま待つと拡大表示できます。 参照... ボタンをクリックするとパターン変更ダイアログが開かれ、 他のパターンも選択できます。

初期状態でのパターンにはBurlwoodが選ばれています。 このパターンとは別にスクリプトの作者が Dried mud3D GreenSlate の3種類のパターンを使う例を提案しています。

図16.364 かじり取りに使うパターンの提案

「かじり取り」に使うパターンの提案

Dried mud

「かじり取り」に使うパターンの提案

3D Green

「かじり取り」に使うパターンの提案

Slate