テキストツールは画像内に文字や語句を置くためのものです。 このツールで画像をクリックすると文章を書きこめる「テキストエディタ」ダイアログが開かれます。 入力された文は新たなテキストレイヤーとなり、 レイヤーダイアログで管理できます。 ツールオプション 上で書体 (フォント) や文字の色、 大きさが変更できて、 即座に画像上で変化を確かめられます。
GIMP 2.6 より新たな手段が加わりました。 キャンバス内でクリックしてマウスポインタをドラッグして矩形枠を描くと、 矩形選択ツールと同じ方法で拡げたり移動したりできます。 テキスト編集ウィンドウに書き込んだテキストはこの枠内に表示され、 枠の大きさにその文字が自動的に適合します。 この枠はいつでも調整できます。
マウスポインタはこの枠内の中央に入ると小さな移動十字 (四方矢印) の姿に変化します。 そこでクリックしてドラッグすればこの枠とその内容が移動します (テキストはマウスボタンを放すと現れます)。 テキストは枠内での同じ位置に有ります。
一般的にはこのツールを起用すると、 そのツールオプションがツールボックスの下に繋げられたウィンドウ上に現れます。 そのようなウィンドウが見あたらないときは、 画像ウィンドウのメニューより
→ → と辿れば今使っているツールのツールオプションウィンドウが開きます。フォントボタン
をクリックすると簡易型フォント選択ウィンドウが開きます。 ここからシステムにインストールされているフォントや、 GIMPのフォントディレクトリに追加したフォントが選べます。フォント選択ウィンドウの底部のアイコンボタンでつぎの操作ができます。
フォント見本の大きさ変更
リストで表示 か グリッドで表示 かを選択
フォントダイアログ を開く
インストールされているフォントからいずれかを選択します。 テキストレイヤーを活性化してからフォントを変更すると直ちに画像にもそのフォントが適用されます。
ヒント | |
---|---|
ポインティングデバイス (マウスなど) についているスクロールホイール (マウス車) をフォントボタン上で回すとテキストに使われているフォントを素早く変更できます。 この操作ではクリックする必要はなく、 マウス車だけを使用します。 |
ここでフォントの大きさを調節できます。 単位も数種類から利用できます。
小さな文字がつぶれたり歪んだりするのを防ぐ補正情報を利用します。
このオプションは文字の字体を美しく見せるための情報を自動的に算出しようとします。
アンチエイリアス処理は文字の筆画の縁や曲線をより滑らかに描きます。 そのために縁の線をわずかにぼかしたりまとめたりしています。 このオプションは書体の描画表現を視覚的に向上させることが可能です。 ただし非RGB色空間でアンチエイリアスを使用するには経験を積む必要がありますのでご注意ください。
これから書く文字の色をあらかじめ指定します。 既定の色は黒です。 この色ボタンをクリックすると現れる「文字色」ダイアログで色を指定できます。
ヒント | |
---|---|
ツールボックスの色標識をクリックしてテキストレイヤー上までドラッグしてきて直接放っても文字色を変更できます。 [グラデーションやパターンを使って着色するときはレイヤーダイアログで 透明保護 を有効にしてから行なってください。 ただしこのときからテキストレイヤーとしての属性が一時的に失われます。 この文字列はテキストツールでクリックすれば再び編集できますが、 そのときは文字色が描画色一色に戻されます。] |
「左揃え」、 「右揃え」、 「中央揃え」、 「両端揃え」の4つのボタンから文字列の揃え方を選びます。
一行目の字下げの幅を指定します。 単位はピクセルです。
複数行の文章の行間の幅を調節します。 単位はピクセルです。 変更は即座に画像のテキストレイヤーに反映します。 行送り間隔ではないので既定値は 0.0 です。 さらに近づけるには負の値を用います。
文字と文字の間の幅を調節します。 これも文字幅ではないので既定値は 0.0 です。 文字を重ねるようにするには負の値が必要でしょう。
このオプションはあらかじめ パス が描かれていることが条件です。 文字を収めたテキストレイヤーを作ったら、 パスを作成するかもしくは転換によって作成して活性化します。 もし既に作ったパスを利用する場合は不可視になっていることが多いのでパスダイアログで可視化します。
ちなみにこのコマンドは「レイヤー」メニューにも現れます。
もし既に書かれているテキストを利用するのなら、 レイヤーダイアログ にてそのテキストレイヤーを活性化します。 つづいてテキストツールを呼び出してから画像ウィンドウのテキストをクリックします。
ツールオプションの パスダイアログ でも確認できます。 パスに適用できるオプションはすべてこのパスにも適用できます。
ボタンをクリックします。 するとテキストはパスに沿ってうねるように綴られます。 それぞれの文字は輪郭だけが描かれています。 これらは新たなパスの成分になっていて、このツールは選択したテキストをもとにパスを作成できます。 すべての文字は輪郭がパス成分として描かれます。 つまり文字の形状はパスのコントロールポイント (アンカーやハンドル) を操作して加工が可能です。
このダイアログウィンドウはテキストツールで画像をクリックしたときに開きます。 ここに書き込んだテキストは同時にキャンバス上のテキスト枠の中にも表示されます。
テキストレイヤーに書き込まれた文字はフォントエディタを通じていつでも訂正可能ですし、 書体も変更できます。
語句や文章を書き込み始めるとすぐにレイヤーダイアログにテキストレイヤーが現れます。 こんなふうにレイヤーがある画像 (今実践されているのならその画像、 あるいは .xcf
画像) ならば、 テキストレイヤーを活性化してテキスト上でクリック (もしくはダブルクリック) すればテキスト編集を再開できます。 もちろん他の一般のレイヤーと同じように様々な機能を使ってテキストレイヤーを操作できます。
他に新たなテキストを画像に貼り付けたいときはテキストレイヤーのない領域をクリックしてください。 新たなテキストエディタが現れるとともに新しいテキストレイヤーが画像に加わります。 どれかのテキストを扱っていたあとで他のテキストの編集を行ないたい場合は、 そのテキストレイヤーを活性化したうえでテキストの枠内をクリックしてテキストエディタを開きます。
ユニコードで文字をコード入力するには、 キーボードショートカット Ctrl+Shift+U を押してから引き出したい文字のコード番号を 16 進数で打鍵します。 例えば、
ここではアルファベット入力の例でしたが、 もちろん特殊な文字も (外国語の文字も) 引き出せます。 ただしその文字が入っているフォントを選択している場合に限ります。 クリンゴン語用の書体を収めたフォントはなかなかないですから。
テキストエディタのオプション
テキストはテキストファイルの内容を利用できます。 テキストエディタにあるこのボタンをクリックして「テキストファイル (UTF-8) を開く」ダイアログからファイルを選んでください。 ファイル内のすべてのテキストが読み込まれます。
このボタンを押すとテキストエディタ内のすべての文字と画像上の連関したテキストレイヤーの文字が消えます。
このオプションは左からはじまって右方向に書き連ねられるテキストのためのもので、 ほとんどの西洋諸語や東洋の一部の言語に適用されます。
このオプションは右からはじまって左方向に書き連ねられるテキストのためのもので、 (アイコンにも示されているように) アラビア語のような東洋の一部の言語に適用されます。
注記 | |
---|---|
現在のところテキストツールは縦書きには対応していません。 代わりにプラグインやスクリプトで実現可能です。 配布されているサイトをお探しください。 |
既定ではオプションダイアログで指定している書体をこのエディタ上では使用しません。 使用するにはこのオプションにチェックを入れます。
注記 | |
---|---|
「テキスト」 もご覧ください。 |