了解しました。 おまかせください。 動かなくなったのですね。 画像にツールで何かの操作をしたら、 全然反応がなくなって、 しかも何をやっても変化しなくなったのでしょう。 あなたの手首は硬ばりだし、 額には脂汗が浮かんで…。 もしやプログラムを強制終了しようかと思ってませんか? それまでの成果は無駄になってしまうのに。 駄目じゃん。
まずは一回深呼吸です。 実は GIMP を長年使っている人にもたびたびこういったことが起こっているのですが、 見方を変えるとその原因をつきとめたり (修繕したり) するのは案外簡単な場合が多いのです。 落ち着いて、 つぎの点検項目をじっくりたどれば必ずや楽しい GIMP の時間が戻ってきます。
みわけかた: フローティング選択範囲 があると、これを固定するまでは実行できない操作がたくさんあります。 確認のため、 レイヤーダイアログを見て (作業中の画像を扱っている状態で)、 最前面のレイヤーが「フローティング選択範囲」になっていないか確かめます。
対処法: フローティング選択範囲を固定するか、 もしくはそれを通常の (浮いていない) レイヤーに転換します。 よくわからない方は レイヤーの固定 をご覧ください。
これが問題になるそもそもの原因は、 ここを読んでいる時点まではいろいろ他の問題は思い付きはしても、 まさかここが関係するとはなかなか察知しづらいからではないでしょうか。 選択範囲を示す点滅破線はしばしば画像の重要な細部を見えづらくしてしまう難点があるため、 GIMP では
メニューの のチェックを外せば選択範囲の線を隠せるようになっています。 ところがその後で忘れてしまいやすいのです。対処法: これが何ら警鐘を鳴らすものではないのなら、 もともと問題でもありません。 これが問題だと思わなければよいだけの話になります。 その逆の場合も、 すでにあなたはもうどうすれば良いかご存知です。 でも一応申し上げますが、 メニューを開き、 のチェックが外れていたらクリックして入れてください。
対処法: 全域選択でせっかくできていた選択範囲が壊れてしまったのでしたら、 もとに戻るまで Ctrl+Z (取り消し) を繰り返してから問題解決に入りましょう。 考えられる原因はいくつかあります。 もし選択範囲がどこにも見当たらないときは、 選択範囲が極めて小さく、 ときには 1 ピクセルも含んでいないようなものになっている可能性があります。 この場合、 残しておきたいようなものではないでしょうから、 もとに戻す必要はありませんね。 もし選択範囲が見えていて作業もその範囲内でしているはずだという場合は、 選択範囲が反転している可能性があります。 クイックマスクボタンを押すのがいちばん簡単なみわけかたです。 選択範囲は透明ですが非選択範囲にはマスクが掛かっています。 原因がこのとおりならば、 クイックマスクを解除してから メニューより をしてください。
みわけかた: レイヤーダイアログでは個々のレイヤーの可視/不可視を切り替えることができます。 レイヤーダイアログを見て、 描画されているレイヤー (強調されています) がどれかを探し、 その左に目のしるしがあるか確かめてください。 なければ、 それが原因です。
対処法: 処理対象のレイヤーが無効だった場合は、 レイヤーダイアログでそのレイヤーをクリックして有効にしてください。 (有効なレイヤーがまったく無ければ、 描画対象はチャンネルかもしれませんのでチャンネルダイアログを見てください。 解法は同じです。) レイヤーダイアログ上で目のしるしがなければ、 左端をクリックして切り替えてください。 これでレイヤーは可視化されます。 より詳しい説明が レイヤーダイアログ にあります。
みわけかた: 不透明度が 0 のレイヤー上ではどんな描画をしても何も表示されません。 レイヤーダイアログ上部の 不透明度 スライダーを見てください。 もし最左端にあれば、 それが原因です。
対処法: スライダーを動かします。
みわけかた: GIMP ではレイヤーが画像と同じ大きさである必要はありません。 はみ出すような大きいものでも、 一部だけの小さなものでも、 ずれていてもよいのです。 レイヤーの境界線より外側で作業しても何も起きません。 この事態をみわけるには、 黒と黄色の点線で区切られた矩形領域をさがしだし、 その内側で作業しているのかどうか確かめるのです。
対処法: レイヤーを大きくします。 メニューの下のほうにある 2 つの操作がどちらもこの問題を解決します。
レイヤーの範囲を画像の大きさと同じにします。
ダイアログが開き、 レイヤーの大きさを自由に変えられます。
みわけかた: GIMP は 3 つの異なる色のモード RGB(A)とインデックス化とグレースケール を扱えます。 インデックス化カラーのモードはカラーマップを使用しており、 画像のすべての色は色目録からとられています。 しかし GIMP の スポイト は RGB カラーのモードを前提にした仕様で色を抽出します。 要するに、 カラーマップの目録外の色で描こうとすると、 (変な色がついたり、 何も描けなかったり) おかしな結果になるのです。
対処法: 画像を描画するときは常に RGB モードを使用します。 メニューの を見れば現在のモードを確認でき、 ここで他のモードに変換することもできます。