4.6. モードを変える

他の物もそうですが画像を手に入れる手段や種類はいろいろありますし使いかたも様々です。 時には小さなサイズ (ウェブサイト用) が必要になることもあれば、 一方でめいっぱいの色数を確保したい (家族写真用) ときもあります。 GIMPはどれでもこなせますが、 さらにこのメニューに見えている3つの基本モード間での変換もできます。 画像のモードをどれかに切り替えるときは、 画像を開いてからこのメニューでそのモードをクリックすればいいのです。

図3.34 モードを変えるメニュー

モードを変えるメニュー

RGB- 初期設定でのモードで、 高品質なカラー画像に向いています。 コンピュータにより多くの情報量を処理させながら、 画像の拡大・縮小や切り抜き、 さらには反転など、 作業のほとんどをするためのモードでもあります。 こういった拡張情報があるためRGBモードは結果的に最大容量です。

少し細かい話をします。 それぞれのピクセル=ポイントはこのモードで3つに分解できます。 R->赤、 G->緑、 B->青。 このひとつひとつが 0 から 255 までの強度で表されます。 つまりひとつの画素 (ピクセル) として見えているのは3つの要素の合成なのです。 異なる強度の合成のバリエーションから千数百万の色数がうまれます。

インデックスつき- このモードは大抵はファイルの容量に気をつけている場合か色数の少ない画像で作業しているときに用います。 使える色数は 256 以下の一定数に限られており、 そのいずれかの色が各ポイントの色を表します。 初期設定では画像を最良に見せる 最適パレットを生成 が選ばれています。 やってみて結果が気に入らなければ、 取り消して カスタムパレット を選ぶか 最大色数 を増やします。

図3.35 インデックスカラー変換ダイアログ

「インデックスカラー変換」ダイアログ

それぞれのピクセルの色を表現するのに必要な情報が少なくなりますから、 予想どおりファイルの大きさも随分小さくなります。 ところがどういうわけか、 メニューの一部が数カ所灰色無効になっていることがしばしばあります。 その理由のほとんどは画像の現在のモードでは適用できないフィルタやオプションだからです。 先段で述べたRGBにモード変換すればこの問題は解決するはずです。 そうしてもまだできないときは、 ひょっとするとそのオプションのためにお使いのレイヤを透明化可能にしなければならないのかもしれません。 レイヤ透明部分アルファチャンネルを追加 と進むだけですから簡単です。

図3.36 アルファチャンネルを追加

アルファチャンネルを追加

グレースケール - 鮮かなカラー画像を白黒 (と何階調もの灰色濃淡) の画像に変換するときには、 グレースケールを使うと簡単にできます。 写真によってはグレースケールにすると非常に面白くなります。 また細かい話をしますが、 これは画像の各画素のRGB値からちょうどの傾斜比重を割り出してその画素の強度にしています。

画像を保存する前にいずれかのモードに変換しておく必要はありません。 GIMPはちゃんとしたファイルのエクスポートも颯爽とこなします。