フィルターの実体は一介のツールといえます。 Gfig を使って幾何学図形を描き画像に追加できます。 機能満載で複雑ですがこの説明が理解の助けになれば本望です。
このプラグインを呼び出すと、 元の画像に新たなレイヤーが作成されその上にフィルターの成果が置かれます。 元のレイヤーの情報は損なわれず、 作業はすべてそのレイヤーで行なわれます。 [このオプションダイアログを閉じたあともそのレイヤーには制御点の情報が保持されます。 またこのようなレイヤーは画像に複数置けます。 このダイアログには独自の取り消し機能があり、 各ツールの操作が取り消せますが、 やり直しはできません。]
実は主ウィンドウの左側を占めるプレビュー表示域 (水平と垂直の定規がついている区画) で図形を加工する作業を行ないます。
図形の加工や追加は、 Gfig の各ツール (Gfig のツールバー) を使い、 関連するオプション (Gfig の主ウィンドウ) を調節して行ないます。
このダイアログの上辺には、 メニューバーの下にツールバーがあり、 たくさんのアイコンボタンが並んでいます。 いずれもボタン上にマウスポインターをかざすとその機能の説明が現れます。
オブジェクトを描くための機能群
ツールバーの左から 9 つのボタンは、 オブジェクトを描く機能です。 いずれもそのアイコンボタンをクリックすれば利用可能になります。 つぎのような種類の形を描き加えられます。 そのとき形象の本質として 制御点 が置かれます。
このツールで真っ直ぐな線が引けます。 プレビュー画面上で始点をクリックしてから、 終点までドラッグしてください。
このツールで真っ直ぐな線が引けます。 プレビュー画面上で始点をクリックしてから、 終点までドラッグしてください。
このツールで正円が描けます。 プレビュー画面上で円の中心をクリックし、 半径の距離だけドラッグしてください。
このツールを使うと楕円が描けます。 プレビュー画面上で楕円の中心をクリックしドラッグすると、 その位置を一角にもつ矩形に内接する楕円が現れます。
このツールを使うと円弧が描けます。 プレビュー画面上で円弧の始点をクリックします。 またつぎに弧上の一点をクリックしてマウスボタンを押したまま終点までドラッグしマウスボタンを放します。 するとこれら三点を結ぶ円弧が描かれます。
このツールで正多角形が描けます。 プレビュー画面の右にある「ツールオプション」の サイズ スライダーや付属の数値記入欄を使って角の数を定めます。 つぎにプレビュー画面上で図形の中心をクリックし、 マウスボタンを押したままドラッグし、 仮描画される図形が必要な大きさと傾きになる位置でボタンを放します。
このツールで尖端の数が 3 つ以上の星型が描けます。 プレビュー画面の右にある「ツールオプション」の サイズ スライダーや付属の数値記入欄を使って尖端の数を定めます。 つぎにプレビュー画面上で図形の中心をクリックし、 マウスボタンを押したままドラッグし、 仮描画される図形が必要な大きさと傾きになる位置でボタンを放します。
このツールで渦巻が描けます。 形状はアルキメデスの螺旋です。 プレビュー画面の右にある「ツールオプション」の サイズ スライダーで渦の終点までの周回数を定め、 向き メニューで巻く向きを定めます。 つぎに渦の中心をクリックして、 マウスボタンを押したまま渦の終点までドラッグします。
このツールで ベジエ曲線 が描けます。 プレビュー画面上でスプラインの始点をクリックしてから、 中途の制御点をつぎつぎとクリックします。 最後に Shift キーを押しながらクリックした点が終点になります。 ただし 閉じる オプションを有効にすると始点が終点を兼ね、 閉曲線が描かれます。 漸近線の表示 を有効にするとハンドルが表示されます。
オブジェクトを操作する機能群
ツールバーの中ほどにはオブジェクトを個々に操作するツールのアイコンボタンが 5 つ並んでいます。 [操作を受けるオブジェクトは活性化していなければなりません。 オブジェクトの選択 機能が選択に使えます。 また活性オブジェクトはその制御点がすべて黒い小さな正方形で表わされます。]
このツールで活性オブジェクトを移動できます。 オブジェクトは作成されたときに置かれた制御点をクリックすると活性化します。
このツールを使って活性オブジェクトの制御点の位置を変更できます。 どのオブジェクトも制御点を移動するとその形が変わります。
このツールでオブジェクトの複製ができます。 コピー元のオブジェクトの制御点をどれかひとつクリックしたまま任意の位置までドラッグします。
このツールでクリックしたオブジェクトは削除されます。
このツールでオブジェクトを活性化できます。 オブジェクトの制御点をどれでもクリックすれば活性化します。
オブジェクトの上下関係を制御する機能群
ツールバーの右寄りに (ボタンが隠れているときは右端の小さな三角形の引き出しメニューを辿る) あるボタンのうち上下の矢印で描かれた 4 つのアイコンはオブジェクトの重ね合わせを制御するツールです。
オブジェクトの重ね合わせ順の一段上や下に活性オブジェクトを移動します。
「選択オブジェクトを最前面に」コマンドと「選択オブジェクトを最背面に」コマンドはオブジェクトの重ね合わせの一番上や一番下に活性オブジェクトを移動します。
オブジェクト表示を制御する機能群
オブジェクトを順番に選びます。 選ばれたオブジェクトだけが表示されます。
このツールは上の単独表示ツールを使用したあとで再びすべてのオブジェクトを表示させるのに使います。
注記 | |
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ウィンドウが小さくてすべてのアイコンボタンが表示しきれなくても、 このアイコンボタンツールバーには右端に引き出しリストがあってそこから残りの機能が呼び出せます。 |
XY 位置 にポインターの現在位置が表示されます。
選択したツールに (角の数のような) オプションがあればここで変更できます。
このオプションを有効にすると活性オブジェクトの線が彩色されます。 無効にすると活性オブジェクトの線が彩色されません。 色だまりボタンをクリックすると色変更ダイアログが現れ、 色を選択できます。 変更した色は直ちに活性オブジェクトに反映されます。
ボタンをクリックすると彩色に用いるブラシを選択するダイアログが現れ GIMP で利用できるすべてのブラシから任意の穂先が選べます。塗りつぶしの方法は、 この引き出しリストから
、 、 、 、 、 のいずれかを選べます。 [塗りつぶしができるオブジェクトは矩形、 円形、 楕円形、 星型、 多角形に限られます。] またその選択により色だまりボタン、 パターン選択ボタン、 グラデーション選択ボタンのいずれかが適宜現れ、 クリックすると開かれるダイアログで他の色、 パターン、 グラデーションが選択できます。このオプションを有効にするとプレビュー画面上にオブジェクト配置のめやすとなる格子線が表示されます。 ダイアログのメニューバーから 「グリッド」ダイアログが開かれます。 ここでは グリッドの間隔 スライダーで格子の線分の長さを設定できます。 グリッドの種類 引き出しメニューから 、 、 のいずれかを選択できます。 グリッドの色 引き出しメニューでは格子線の表示色に 、 、 、 、 、 、 のいずれかを選べます。 グリッドの種類に を選んだときは、 極座標グリッドの分割数 と、 極座標グリッドの半径間隔 をそれぞれスライダーで調節できます。
→ と辿るとこのオプションを有効にするとオブジェクトはグリッドに沿って配置がしやすくなります。
このオプションを有効にするとプレビュー画面には呼び出し元の画像が表示されるほか、 このフィルターで描いた図形も表示されます。