バグ報告には現在どのような扱いになっているかを示す「Status」が、 提出した直後からずっとついてまわります。 この状態指標にはつぎの種類があります。
バグ報告は最初この状態になり、 提出直後の時点から、 管理者の誰かが読んでバグ報告の審査をするまでの間、 初期状態が続きます。 管理者がうっかりすることもたまにあり、 その間は「Unconfirmed」の状態が続きます。 最悪の場合一年以上も未認証の状態が続く可能性がありますが、 これは一大事だと考えられており、 あまり何度も起こるものではありません。
これは管理者の誰かがバグ報告を読み、 少なくともその時点で有効と見做したことを示しています。 しかし必ずしもこの状態は直ちに処置にとりかかってもらえるという意味にはなりません。 ある種のバグ報告、 とりわけ改善要求の報告の場合はちゃんと承認が与えられても誰かが対処するまで随分と時間がかかることがあります。 でもバグ報告の多くは提出されて数十時間以内に処置が済みます。
割り当て済み状態とは関係者がそのバグに取り組む合意があったことを示します。 しかし開発者の世界も世間一般と同じですから、 これでその人物が実際に特段何かを する という意味にはなりません。 ですから現実的に見ればこの状態指標は「New」とほぼ同じです。
再発状態とはそのバグ報告がある部分で解決した (つまり終了した) と管理者がいったん認めたのに、 新たにもたらされた情報によってその判断が変わったことを示します。 大概は問題を解いたはずの変更が完璧には用を果たさなかったような場合にこうなります。
要情報状態になったときは特に注意を払うべきです。 これはバグに対処するのに充分な情報がバグ報告に欠けていることを示しています。 ほとんどの場合コメントを追加するなどして新たに情報を加えなければ、 バグ報告にはこれ以上反応してもらえません。 そのまま長い間放っておくと、 そのバグ報告はついには「Incomplete」 (未成) として処分されます。
解決済み状態とはバグ報告の取り扱いが終了したと管理者が確信したことを示しています。 もしそうは思えないのなら「Reopen」(再発) させる方法がありますが、 他人の意思に逆らって強制的にバグに取り組ませることはできませんから、 ちゃんとした理由を提示しなくてはなりません。 バグの対処方法はいろいろあります。 「Resolution」 (解決方針) にはつぎの種類があります。
修繕済みとはバグ報告が有効だと認められ、 その処置ができたと考えられる変更が GIMP に加えられたことを示します。
修繕見込なしとはバグ報告を管理者が有効と認めたあと、 問題の重要度に比べて処置に大変な労力を要する場合を示します。
重複とは誰かが同じ内容のバグ報告を既に出していることを示します。 この解決方針が出たら既出のバグ報告へのリンクが張られているはずです。 しばしばここで役立つ情報がたくさん得られます。
非バグとはバグ報告に記載された説明が恣意的なものだと判断されたことを示します。 しかし報告した問題がバグのように見え、 他にもそう思う人がたくさんいそうなのに、 実際はプログラムは仕様通りの動作をしていて、 開発者は変更するつもりがないという事態でもあります。
Gnome と無関係とはバグ報告が正当なものだけれど GIMP に変更を加えても対処できない問題であることを示します。 オペレーティングシステムやウィンドウマネージャー、 ライブラリーなど GIMP が依拠する製造物に問題がある場合はしばしばこの解決方針が出ます。 ときにはそのつぎにそのソフトウェアに対し問題を引き起こしているとバグ報告を提出するのが適切な行動でしょう。
未成とはバグ報告がバグに対処するには不十分な情報しか提供しておらず、 しかも報告者がさらなる情報の求めに応じないことを示しています。 普段はバグ報告がこうした形で処分されるまで少なくとも 1〜2 ヶ月間は「Open」 (開示) 期間となります。
たまにバグ報告の形式が間違っていることがあります。 よくある例が、 報告者が不意に同じバグ報告を重複して送った場合です。 これはウェブブラウザーの誤操作で簡単に引き起こされます。 報告にプログラムの動作について不正な記述がある場合も不正として処分されます。
注記 | |
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バグ報告の処分に同意できないときはいつでもコメントを追加して構いません。 解決済みと未解決を問わずあらゆるバグ報告に対するどんなコメントも Bugzilla の GIMP 用メーリングリストを通じて配信され、 管理者はいずれ電子メールでそれを見ることになります。 もちろんそのコメントが必ずしも返信を得られるとは限りません。 |