IFS フラクタル フィルタとは異なり、 こちらのフィルタのフラクタルの扱い方は単純です。
フィルタを使うとフラクタル図形と複数の色づかいで混沌寸前の絵を描けます。 しかし精密にフラクタルを構成できるお使いのコンピュータの処理速度が遅くてこまるときは プレビューを自動更新 オプションを無効にしましょう。 この場合にプレビューに最新の設定状態を反映させるには ボタンをクリックします。
プレビュー画面内で任意の場所をクリックして他の位置までドラッグすると矩形が現れ、 その範囲だけが拡大表示されます。
サイズ変更 の 4 つのボタンは生成した図形を拡大・縮小するのに使います。 ボタンは直前の大きさに戻します。 ボタンは元に戻した操作を や ボタンを使わずに再び実行するために使います。
「パラメータ」タブではフラクタル計算に関わるいろいろなオプション値の設定やフラクタルの種類の選択をします。
これらのスライダと付属する数値記入欄はフラクタル図形の展開や反復や外観について設定します。
フラクタル図形の展開について水平方向の最小値 左 と最大値 右、 垂直方向の最小値 上 と最大値 下 を設定します。 値の範囲はいずれも -3.0 から 3.0 までです。
ここではフラクタル図形がどんどん細かくなる反復パラメータを設定します。 値の範囲は 0.0 から 1000.0 までです。
これらのパラメータを水平方向 X と垂直方向 Y にそれぞれ調節するとフラクタル図形の外観が変化します。 ただしマンデルブロ集合かシエルピンスキを選んでいるときはこれらの項目は灰色無効となって操作できません。
このボタンを使って現在のパラメータ設定値をファイルに保存したり、 それを読み込んで再び利用できるほか、 ここで行なった操作を破棄して元の状態に戻すこともできます。 保存場所は標準で個人用GIMPディレクトリ内の fractalexplorer
フォルダです。 標準フォルダに保管した設定情報は「プリセット」タブの一覧表からも読み込めます。 それ以外の場所に保管したデータファイルは ボタンをクリックすると現れるファイルブラウザで探してください。
ここでは代表的なフラクタルからどれかひとつを選べます。 マンデルブロ集合、 ジュリア集合、 バーンスレイ の 3 変種、 スパイダー、 マンオーウォー、 ラムダ、 シエルピンスキ の 9 種類あります。
「色」タブはフラクタル図形の色設定を行なうオプションからなります。
このスライダと付属の数値記入欄でフラクタル図形に使う色の数を 2 色から 8192 色の範囲で設定できます。 使われる色のパレットはこのタブの底部に表示されます。 またこれは実際にフラクタルで利用されているグラデーションも示しています。 この色は 色密度 オプションと 色関数 オプションで変更できます。 フラクタル図形の色はこのフィルタを呼び出した画像の色に全く無関係に選ばれています。 (つまり元画像が真っ白でもよいわけです。)
このオプションを有効にすると曲げ効果が滑らかになります。
これら3つのスライダと付属の数値記入欄で 赤、 緑、 青 の色チャンネルごとに色の強さを設定できます。 値の範囲は 0.0 から 1.0 までです。
赤チャンネル、 緑チャンネル、 青チャンネル のそれぞれにおいて色の処理方法を選べます。
Sin を選ぶと色あいは正弦関数に従って変化します。
Cos を選ぶと色あいは余弦関数に従って変化します。
なし を選ぶと色あいは一次関数に従って変化します。
反転 オプションを有効にすると関数で得た値が反転されます。
このオプションでは色の値の取得先にこのダイアログの設定と現在活性化しているグラデーションのどちらかを選べます。
上の設定に基づいて を選ぶと色の値は 色密度 で設定したとおりになります。
アクティブなグラデーションを適用して を選ぶと現在活性化しているグラデーションの色が使われるようになります。 他のグラデーションを使うにはグラデーションを表示しているボタンをクリックしてください。
この一覧表には「パラメータ」タブ内で したフラクタル図形の設定情報やGIMPに同梱されている 36 種類のプリセットデータが並んでいます。 どれでもひとつ任意にクリックして強調表示 (反転) させてから ボタンをクリックすれば設定情報が読み込め、 たたき台として利用できます。
ボタンを使えば新たに保存したフラクタル図形の設定情報もこのリストに加えられますので、 GIMPを再起動する必要がありません。 ボタンをクリックすると一覧表で選択されている項目が保存したファイルごと削除できます。 GIMP同梱のデータも一旦はこの一覧表から撤去できますが、 再びこのフィルタを呼び出すと自動的にこの表に復活します。