GIMPにおけるフォントについての最新情報は、 公式のものがGIMPのウェブサイト内の「Fonts in GIMP 2.X」 (英語; UNIX™ 系限定) [GIMP-FONTS] にあります。 この節は役立ちそうな概説を試みます。
GIMPはフォントの描写に FreeType2™ フォントエンジンを使用し、 Fontconfig™ というシステムで管理しています。 Fontconfig に登録されたフォントパス (保管ディレクトリ) にあるフォントならいずれもGIMPで使えます。 さらにまた 環境設定 ダイアログの「データフォルダ (フォント) 」のページで登録されたGIMPのフォント検索パスにあるフォントもすべて使用できます。 初期設定ではこの検索対象となる保管場所としてはGIMPのシステム用フォントフォルダ (仮に中身が空でも変更不可) と、 個人用のGIMPディレクトリ内の fonts
フォルダが登録されています。 必要とあらば検索対象に他のディレクトリを加えることも可能です。
FreeType 2 はたいへん強力で柔軟なシステムです。 初期設定でも次のようなフォントファイル形式を扱えます。
TrueType フォント形式 (及びコレクション)
Type 1 フォント形式
CID-keyed Type 1 フォント形式
CFF フォント形式
OpenType フォント形式 (TrueType と CFF の発展形の両方)
SFNT系ビットマップフォント形式
X11 PCF フォント形式
Windows FNT フォント形式
BDF フォント形式 (アンチエイリアスつきを含む)
PFR フォント形式
Type42 フォント形式 (限定的)
これ以外のフォントファイル形式も、 その対応モジュールを追加すれば扱えるようになります。 より詳しい情報は FREETYPE 2 のサイト [FREETYPE] をご覧ください。
Linux; UNIX™ システム風のシステム. UNIX系のシステムの場合、 通常の方法で Fontconfig ユーティリティを導入・設営しておれば、 新たにフォントを追加するには単にそのファイルを ~/.fonts/
ディレクトリに入れるだけです。 この方法はGIMPのみならず Fontconfig を使用する他のすべてのプログラムでこのフォントが利用できるようになります。 そのフォントを何かの理由でGIMP専用にしたい場合は、 GIMPの個人用ディレクトリ内の fonts
ディレクトリに入れるか、 GIMPのフォント検索パスのどこかに入れることになります。 いずれの方法でも次回GIMPを起動するとそのフォントが利用できますが、 フォントダイアログ の アイコンボタンをクリックすれば稼働中のGIMPでもすぐに利用できます。
Windows. フォントを導入する最も簡単な方法はそのファイルをフォント用ディレクトリまでドラッグして放つことです。 すると自動的にシェル機能が拡張子を見て反応します。 何か特別な設定を加えていたのでなければ、 標準的なフォントの保管場所は C:\WINDOWS\FONTS
か C:\winnt\fonts
のいずれかです。 フォントファイルをダブルクリックするとフォントの見本を表示するウィンドウが現れますが、 場合によってはそのときインストールも行われます。 この方法ではGIMPのみならずすべての Windows アプリケーションでそのフォントを利用できるようになります。 GIMP専用で使いたい場合はそのフォントを C:\Documents and Settings\
か <ユーザー名>
\.gimp-2.6\fontsC:\Users\
に入れてください。<ユーザー名>
\.gimp-2.6\fonts
Mac OS X. システムにフォントをインストールする方法はいくつかあります。 そのひとつはフォントファイルをホームフォルダ内の「ライブラリ」→「Fonts」までドラッグして放つ方法です。 あるいは Finder上のフォントファイルアイコンをダブルクリックすると現れる Font Book で、 ボタンをクリックする方法もあります。 いずれも個人用に限定したインストール方法ですが、 ユーザを問わないインストール方法をとる場合はフォントファイルを Mac OS X™ ディスクの「ライブラリ」→「Fonts」フォルダか、 Font Book の コレクション 列にある「コンピュータ」フォルダにドラッグして放ちます。
Type 1 形式のファイルをインストールするには .pfb
と .pfm
の両方が必要です。 いずれか一方をフォント用フォルダに放り込めばアイコン化されます。 もう一方は必ずしも同じフォルダに入れなくても構いません。 というのも無ければ探すしくみが備わっているからですが、 やはり同じディレクトリに入れる方が無難です。
Windows™ では、 GIMPは原則として FreeType が扱うすべてのフォントが使えますが、 Windows が扱えない一部のフォント形式については、 GIMPの個人用ディレクトリ内の fonts
フォルダにそのフォントを入れるか、 あるいはそのフォントを収めたフォルダをGIMPのフォント検索対象に登録しなくてはなりません。 どの形式が Windows 非対応なのかは、Windows の版によってまちまちです。 GIMPが作動できる版ならば少なくとも TrueType 形式と Windows FON および Windows FNT 形式ならば必ず使えます。 Windows 2000™ とそれ以降はさらに Type 1 形式と OpenType 形式が加わります。 Windows ME™ はおそらく OpenType 形式と Type 1 形式も使えるでしょう。 (最もよく使われている Windows 版GIMPのインストーラは、 Windows ME™ をサポートしていませんが、 一応は導入できるようです)。
注記 | |
---|---|
GIMPは UNIX系 だけでなく Windows上 でも Fontconfig を使います。 ここで述べた教訓は既定では Windows のフォントディレクトリを Fontconfig が利用するので、 Windows 自身と同じフォントが使えるということが前提になっています。 何らかの理由で Fontconfig の設定が初期設定とは異なる場合は、 GIMPが見つけ易い場所がどこかが問題になります。 どんな場合でも、 GIMPの個人用ディレクトリの |