GIMPの起動のしかたは、 大抵の場合そのアイコンをクリックするか (もちろんすでにあなたのシステムにそういう設定ができていると仮定してですが)、 またはコマンドライン上で gimp とタイプして送る方法があります。 もし複数の異なる版のGIMPをインストールされている場合は、 最新版なら gimp-2.6 のようにタイプしなければなりません。 コマンドライン上では開きたい画像ファイルの名前をこのプログラム名の後につづけてタイプすれば、GIMPは起動と同時にそれらのファイルを開きます。 さらにこの方法は、 GIMPが既に起動されていたならば、 そのプロセス上で画像ファイルを開きます。
ほとんどのオペレーティングシステムは、 ファイルの関連づけと呼ばれる、 ファイル名の末尾にある .jpg
のような拡張子で判別したファイルの部類ごとに、 対応するアプリケーション (GIMPのような) を結びつけるしくみをサポートしています。 適切にGIMPに画像ファイルを「関連づけ」しておけば、 画像のアイコンをダブルクリックするだけでGIMPで開けるようになります。
GIMPは現在最も広くサポートされている画像操作ソフトです。 GIMPは以下のプラットフォームで動作することが分かっています。
GNU/Linux™、 Apple Mac OS X™、 Microsoft Windows™、 OpenBSD™、 NetBSD™、 FreeBSD™、 Solaris™、 SunOS™、 AIX™、 HP-UX™、 Tru64™、 Digital UNIX™、 OSF/1™、 IRIX™、 OS/2™、 BeOS™。
GIMPの他プラットフォームへの移植はソースコードが利用できるからこそ可能なのです。 さらに詳しい情報はGIMP開発者のページでご覧下さい [GIMP-DEV]。
[GIMPのメニューやダイアログはさまざまな国や民族の言葉に翻訳されています。] GIMPはシステムで設定されている言語を自動的に見付け出し使えるようにします。 めったにないことですが言語を見付けるのに失敗する場合や、 システムとは別の言語を使用したい場合はつぎのようにしてください。
コンソールのコマンドラインで、LANGUAGE=
あるいは ja_JP
gimpLANG=
のように送ってください。 ja_JP
gimpja_JP
のところは ja_JP.eucJP
、 ja_JP.Shift_JIS
、 ja_JP.UTF-8
のように文字コードを明示したり (LANG=
に限る)、 ar
、 fa
、 tr
または en_GB
、 pt_BR
、 zh_CN
のように言語を指定できます。 背景: LANGUAGE=
としたときそこで起動した gimp の環境変数のひとつが書き換わるしくみになっています。ja
「システム変数」のところで、 変数名欄に LANG
、変数値欄に日本語ならば ja
、 外国語なら de
、 fr
、 it
あるいは en_CA
、 ko_KR
のような言語符号を記入します。 連続して3度 ボタンを押すと完了です。
「管理者アカウントとパスワードの問い合わせ」 になるのでログインします。 そのあと、 のところで、 ボタンをクリック。 「システム変数」の記入のしかたは Windows XP™ と同じです。 ユーザーアカウントごとに設定を変えるのなら、 → → → のページを開き、 左のタスクにある をクリックすると現れるダイアログで同様に設定します。
→ → → → に進むとたびたび言語を変更する必要があるときは、バッチファイルの利用をおすすめします。 メモ帳などのテキストエディタを開き、 たとえば以下のようなコマンドを記入します。
set lang=zh_TW.Big5
start GIMP-2.6.exe
この例では臺灣繁體字を選択しているのでファイル名を GIMP臺灣.bat
のように (ファイル名はご自由に、 ただし拡張子 .bat
は必須) して保存します。 そのショートカットを作成してデスクトップに置くのもよいでしょう。
別の方法:
メニューから → と進み、 の引き出しメニューで使いたい言語を選択します。システム設定のウィンドウを開き、 国際化アイコンをクリックして言語タブをクリックします。 利用したい言語をリストの最上位に移動します。
GIMPを複数同時に稼動させるには -n
オプションを使います。 例えば、 先にシステムの普段の言語で gimp-2.6 を起動し、 英語版のGIMPを LANGUAGE=en gimp-2.6 -n として起動するのです。 こうすると翻訳者も助かります。
GIMPを起動する際オプション変数まで指定する必要はありませんが、 主だったものをここにいくつか挙げておきましょう。 Unix 風システムでは man gimp
とすれば、 オプションの完全なリストを含むマニュアルが読めます。
コマンドライン変数はGIMPを起動するコマンドライン上で gimp-2.6 [オプション...] [ファイル名|場所...] のようにつけてください。
すべてのコマンドラインオプションを表示。
すべてのヘルプオプションを表示。
GTK+ のオプションを表示。
GIMPの版を表示して終了。
利用許諾契約に関する情報を表示して終了。
起動過程での詳細報告を表示。
重ねて新たにGIMPを起動。
画像を新規で開く。
ユーザーインタフェースなしで起動。
パターン、 グラデーション、 パレット、 各種ブラシなどのデータを読み込まずに起動します。 起動時間を短縮する目的で非対話非相互の状態にするために使用します。
フォントを読み込みません。 たとえばフォントを必要としないスクリプトを走らせる場合にGIMP起動時間の短縮が図れますし、 GIMPを不正停止させるような欠陥のあるフォントに関わる問題を発見する用途にも使えます。
起動時のスプラッシュスクリーン表示をしません。
GIMP本体とプラグインの間でメモリを共有しません。
CPU由来の特例加速機能を使用しません。 一部の加速機能にまつわるバグを避けたり、 特定したりする用途があります。
name
異なる sessionrc
ファイルを使ってGIMPのセッションを建て上げます。そのセッションは指定されたセッション名を sessionrc.
のようにして追加したファイル名で保存されます。 セッションは主にウィンドウのサイズと配置を記録しています。name
filename
常用のものとは異なる gimprc
ファイルを代わりに使います。 gimprc
ファイルはGIMPを好みに調節した内容を記録しています。 プラグインのパスを選んだり、 異なるマシンの諸元に対応する目的に適います。
filename
システム側の gimprc
ファイルで別名のものを指定します。
commands
コマンドの複合技を一気に無言で実行します。 実行はGIMPのスクリプト拡張機能が担うので、 コマンドの組み合わせをスクリプトファイル commands
に書きます。 このファイル名のかわりに -
を与えると標準入力を読んで実行します。
proc
バッチコマンドを実行するプロシージャを指定します。 初期状態でのプロシージャは Script-Fu です。
事故の発生や警告を表示するポップアップダイアログを出しません。 かわりにコンソールにメッセージを表示します。
mode
PDB互換モード (off|on|warn)。
mode
クラッシュする原因を調べるためのデバッグ (never|query|always)。
致命的でないデバッグ用シグナルハンドラを有効にします。 GIMPのデバッグ作業のためのものです。
すべての警告を致命的とみなします。 デバッグ作業のためのものです。
gimprc
ファイルを出力します。 gimprc ファイルがもとで混乱したときに使えます。
display
Xウィンドウシステム™ でのディスプレイ番号を指定します。 (プラットフォーム限定です。)