2.4. 自由選択 (なげなわ)

図14.18 ツールボックス上の自由選択ツールアイコン

ツールボックス上の自由選択ツールアイコン

なげなわツールの名で知られる自由選択ツールで、 マウスの 第1ボタン を押しながら (またはタブレット上に尖筆を押しつけながら) 任意に輪郭を描いて選択範囲が作れます。 マウスボタンを放すと現在のポインターの位置から開始点までを結ぶ直線が引かれ選択範囲の輪郭が閉じられます。 画像領域の外に線がはみ出してもどこかで内側に戻ってこれば問題ありません。 なげなわは選択範囲を大雑把に描くときにたびたび重宝するツールです。 精密に選択する用途には向きません。 達人たちは クイックマスク モードで細かく作業する前に、 なげなわツールで大まかに選択をとっておくと作業が楽になると教えてくれました。

GIMP における選択についての情報や使い方は 選択 を、 選択ツール全種類に共通する機能についての情報は 選択ツール をご覧ください。

[注記] 注記

自由選択ツールはマウスよりもタブレットを使うほうがはるかに楽です。

GIMP 2.6 より新たな機能が加わりました。 多角形選択です。 クリックしてドラッグし続ける手書きの自由選択に対し、 これはクリックのみで作られ、 つぎつぎとアンカーポイントが置かれます。 最後に置かれたアンカーポイントからマウスの現在位置までには直線が表示され、 再びクリックするまではその直線がマウスの動きに反応します。 (マウスポインターはアンカーポイント上で移動モード四方矢印の姿になります。) つぎのクリックで新たなアンカーポイントが置かれ、 直前に置かれたアンカーポイントとの間に分節の線分が引かれます。 Ctrl キーを押している間は直前のアンカーポイントから 15 度刻みの方角の位置にのみ次のポイントが置けます。

もちろん、 手書きの曲線と多角形線分は混在できます。

図14.19 手書き部分と多角形部分の混在

手書き部分と多角形部分の混在

2.4.1. 呼び出し方

自由選択ツールを起用する方法はつぎのいずれかです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツール選択ツール自由選択

  • ツールボックスのツールアイコン

  • キーボードショートカット F

2.4.2. キー修飾

自由選択に固有の修飾キーはありません。 選択ツールに共通のものなら同じように使えます。 詳しくは 選択ツール をご覧ください。

2.4.3. ツールの操縦

選択範囲の移動の方法は、 選択領域の移動 をご覧ください。

図14.20 自由選択ツールを用いた大まかな選択のようす

自由選択ツールを用いた大まかな選択のようす

2.4.4. オプション

図14.21 自由選択ツールのツールオプション

自由選択ツールのツールオプション

一般的にはこのツールを起用すると、 そのツールオプションがツールボックスの下に繋げられたウィンドウ上に現れます。 そのようなウィンドウが見あたらないときは、 画像ウィンドウのメニューより ウィンドウドッキング可能なダイアログツールオプション と辿れば今使っているツールのツールオプションウィンドウが開きます。

自由選択ツール独自のツールオプションはありません。 いずれも他の選択ツールに対してと同じ効果のあるオプションです。 共通機能 をご覧ください。