7.2. ガウス差分...

7.2.1. 概観

図17.138 ガウス差分フィルターの適用例

ガウス差分フィルターの適用例

元画像

ガウス差分フィルターの適用例

ガウス差分フィルター適用後


ガウス差分... フィルターはいわゆるガウス差分アルゴリズムを用いて輪郭を読み解きます。 このアルゴリズムはぼかし半径を違えた 2 種類のガウスぼかしを画像にかけて両者の差分をもとに結果を得ます。 この方法は加工画像に (おそらく生物学的な[解析用]画像にも) 広く利用されており、 しかもガウスぼかしをかなり効果的に利用するしくみができているためとても素早く処理できます。 一番肝心なパラメーターは 2 種類のガウスぼかし用半径です。 プレビュー画面を見ながら設定すれば簡単だとは思いますが、 小さい方の半径は長くするほど輪郭が太く描かれやすくなることと、 大きい方の半径は短くするほど輪郭を見極めるためのしきい値が高くなりやすくなることは覚えておくとよいでしょう。 ほとんどの場合 半径 1 よりも 半径 2 を小さくすると良い結果が出ますが、 その逆にしてはいけないわけではなく、 暗い背景に明るい物体が描かれた画像の場合では逆にしておいた方がたしかにもっと良い結果が出ます。

7.2.2. フィルターの呼び出し方

You can find this filter through FiltersEdge-DetectDifference of Gaussians….

7.2.3. オプション

図17.139 ガウス差分フィルターのオプション

ガウス差分フィルターのオプション

スムーズ化パラメーター

半径 1半径 2 はガウスぼかしに用いられる半径です。 唯一の両者間の制限は両値を等しくしてはいけないことであり、 等しくすると結果が空白画像になってしまいます。 スケッチ風の画像に仕上げたい場合は半径 2半径 1より小さくとるとほとんどいつもうまくいきます。

正規化

正規化 オプションを有効にすると明暗の幅ができるだけ拡大した結果となりコントラストが強まります。 ちなみにプレビュー画面では画像の一部だけを表示しその範囲内でこのオプションの模擬実演をするので、 実際の結果とは異なる場合があります。 (もちろん全体のコントラストの問題以外は正確です)。

階調を反転する

反転 オプションを有効にすると結果の画像は反転されますので白い背景に濃い色の輪郭が描かれた画像になり、 まるで手描きの絵のようになります。