13.9. CML エクスプローラー...

13.9.1. 概観

図17.299 CML エクスプローラーフィルターの使用例

CML エクスプローラーフィルターの使用例

CML エクスプローラーフィルターの適用例 (初期値)


CML エクスプローラー... フィルターは質感表現の王者です。 極めて有能ですがとても複雑です。 このプラグインは生成過程にセルラーオートマタ (セルオートマトン) [WKPD-CA] という計算方法を用いています。 CMLCoupled Map Lattice (結合写像格子) の略称です。

13.9.2. フィルターの呼び出し方

You can find this filter from the image menu through FiltersRenderPatternCML Explorer….

13.9.3. オプション

オプションの全体像と共通オプション

このフィルターのオプションは大部分が 色相彩度明度詳細その他その他の操作 の各タブに分かれています。 タブの外にある共通オプションについてはつぎのとおりです。

プレビュー

このフィルターはプレビュー画面がありますので、 実際にフィルターをかける前からダイアログ上で調節したとおりに即座に効果のようすが見て判るようになっています。

新しい種, 固定種, 乱数種

乱数が模様の作成に大きな役割を果たしています。 これらのボタンのどれもが乱数発生に関わります。 新しい種 ボタンをクリックすると乱数発生源を新たにし、 その乱数を使うようにします。 プレビュー画面にはその成果がすぐ現れます。 固定種 ボタンをクリックすると乱数種に同じ値を使い続けるようにしますので、 フィルターは同一の効果を繰り返し発揮します。 乱数種 ボタンをクリックすると無作為に新たな乱数種を発生します。

開く, 保存

この一組のボタンを使えば、 模様を描く設定内容をファイルに収め、 あとで読み込んで再利用できます。

CML エクスプローラーフィルターのオプション (色相)

図17.300 色相タブ

色相タブ

このフィルターは HSV 色モデルで作動します。 このタブでは色相に関するオプションを設定できます。

関数の種類

この引き出しリストから、 レイヤー上で行なわれる処理の方法が選べます。 つぎのいずれかを指定してください。

画像の値を保持

元の画像の色相の値が保たれます。

最初の値を保持

最初の色は標準的なシアンになります。

パラメーター k で塗る

後述するパラメーターk [と乗数p]の値によってパターンの見た目が決まります。

さまざまな k の関数 f(k)

上記のパラメーター k で塗るを参考にしてください。 なおxとは色相の値を 256 で除算した値 (0.0 から 1.0 まで) です。

デルタ関数, 段階化デルタ関数

// TODO

sin^p 型関数, 段階化 sin^p

極地のオーロラやカーテンのひだのような波形パターンを生成します。

合成

このオプションは色相を基に合成を行ないます。 いずれかを選んでください。 xは色相の値を 256 で除算したもの (0.0 から 1.0 まで) であり、 dは 256 分の 1 です。 xの値そのものかもしくはdを加減した値と、 先に選んだ関数により得られた値との大小比較を行なって、 大きい方の値Maxか小さい方の値Minをとります。 なし は先に選んだ関数により得られた値をそのまま使います。 これらの関数の組み合わせすべての結果を載せるとなると一冊の本ができあがってしまうことになりますので、 申しわけありませんがご自分でその効果を確かめてください。

その他のアレンジ

この引き出しリストには他のパラメーターがあります。 これらのパラメーターの効果をすべて説明するにもやはり一冊の本が必要になります。

回帰値域を使う

// TODO

変化度

このスライダーや付属する数値記入欄は 0.0 から 1.0 までの範囲で変化の割合を設定します。 低い値にすると線状のパターンができます。

環境感度

このスライダーの値は 0.0 から 1.0 までの範囲があります。

拡散域

このスライダーの値は 2 から 10 までの範囲があります。

サブレンジ数

このスライダーの値は 1 から 10 までの範囲があります。

乗数 p

このオプションの値が前述の 関数の種類 で選んだ関数に影響するパラメーターpです。 このスライダーの値は 0.0 から 10.0 までの範囲があります。

パラメーター k

このオプションの値が前述の 関数の種類 で選んだ関数に影響するパラメーターkです。 このスライダーの値は 0.0 から 10.0 までの範囲があります。

値域下限

計算に用いられる色相の値の下限です。 値は 0.0 から 1.0 までの範囲です。

値域上限

計算に用いられる色相の値の上限です。 値は 0.0 から 1.0 までの範囲です。

設定のグラフを描く

この横長な大きいボタンをクリックすると設定に基づく色相の出現程度をグラフ化したウィンドウが現れます。

図17.301 現在の設定を反映する関数化グラフ

現在の設定を反映する関数化グラフ

CML エクスプローラーフィルターのオプション (彩度)

図17.302 彩度タブ

彩度タブ

このタブでは HSV 色モデルの彩度要素をパターン描画計算にどのように利用するかを設定します。

これらのオプションは色相タブと似ています。

CML エクスプローラーフィルターのオプション (明度)

図17.303 明度タブ

明度タブ

このタブでは HSV 色モデルの明度要素をパターン描画計算にどのように利用するかを設定します。

これらのオプションは色相タブと似ています。

CML エクスプローラーフィルターのオプション (詳細)

図17.304 詳細タブ

詳細タブ

このタブでは HSV 色モデルの 3 つのチャンネルごとに感度と変化の割合や幅の絞りを調節します。

チャンネル感度

// TODO

変化度

// TODO

変化域

// TODO

CML エクスプローラーフィルターのオプション (その他)

図17.305 その他タブ

その他タブ

このタブは画像表示に関するいろいろなパラメーターと、 乱数に干渉するパラメーターを調節するところです。

初期値

// TODO

拡大スケール

// TODO

開始オフセット

// TODO

乱数の種

// TODO

CML エクスプローラーフィルターのオプション (その他の操作)

図17.306 その他の操作タブ

その他の操作タブ

このタブでは色相彩度明度のタブで相互に設定値を転写する操作と、 設定ファイルから転写先を変更して読み込む操作ができます。

設定をコピー

これらのオプションは HSV のいずれかのチャンネルから他のチャンネルへ設定値をやりとりします。 コピー元チャンネルコピー先チャンネル をそれぞれ選んで パラメーターをコピー ボタンをクリックすると転写が実行されます。

選択可能な設定読み込み

以前に設定したときの設定内容を記録した設定ファイルがあれば、 開く ボタンをクリックすると開かれるダイアログで選択してこのフィルターに読み込めます。 しかしそのまま全部読み込まず一部のパラメーターだけを利用したいときは、 ここで元チャンネルと読み込み先チャンネルを指定した読み込みもできます。