7.2. ガウシアン差分...

7.2.1. 概観

図16.136 ガウシアン差分フィルタの適用例

「ガウシアン差分」フィルタの適用例

元画像

「ガウシアン差分」フィルタの適用例

ガウシアン差分フィルタ適用後


ガウシアン差分... フィルタはいわゆるガウシアン差分アルゴリズムを用いて輪郭を読み解きます。 このアルゴリズムはぼかし半径を違えた2種類のガウシアンぼかしを画像にかけて両者の差分をもとに結果を得ます。 この方法は加工画像に (おそらく生物学的な[解析用]画像にも) 広く利用されており、 しかもガウシアンぼかしをかなり効果的に利用するしくみができているためとても素早く処理できます。 一番肝心なパラメータは2種類のガウシアンぼかし用半径です。 プレビュー画面を見ながら設定すれば簡単だとは思いますが、 小さい方の半径は長くするほど輪郭が太く描かれやすくなることと、 大きい方の半径は短くするほど輪郭を見極めるためのしきい値が高くなりやすくなることは覚えておくとよいでしょう。 ほとんどの場合 半径 1 よりも 半径 2 を小さくすると良い結果が出ますが、 その逆にしてはいけないわけではなく、 暗い背景に明るい物体が描かれた画像の場合では逆にしておいた方が実際にもっと良い結果が出ます。

7.2.2. フィルタの呼び出し方

画像ウィンドウのメニューより フィルタ輪郭抽出ガウシアン差分...

7.2.3. オプション

図16.137 ガウシアン差分フィルタのオプション

ガウシアン差分フィルタのオプション

スムーズ化パラメータ

半径 1半径 2 はガウシアンぼかしに用いられる半径です。 両者の関係で唯一の制限が両値は等しくなってはいけないことであり、 等しくすると結果が空白画像になってしまいます。 スケッチ風の画像に仕上げたい場合は半径2半径1より小さくとるとほとんどいつもうまくいきます。

正規化

正規化 オプションを有効にすると明暗の幅ができるだけ拡大した結果となりコントラストが強まります。 ちなみにプレビュー画面では画像の一部だけを表示しその範囲内でこのオプションの模擬実演をするので、 実際の結果とは異なる場合があります。 (もちろん全体のコントラストの問題以外は正確です)。

反転

反転 オプションを有効にすると結果の画像は反転されますので白い背景に濃い色の輪郭が描かれた画像になり、 まるで手描きの絵のようになります。