「選択エディタ」ダイアログを開きます。 このダイアログは現在操作中の画像上にある選択範囲を図示し、 選択範囲を操作するさまざまなコマンドを容易に呼び出せるしくみが備わっています。 これは直に選択範囲を編集することを想定したつくりではありませんが、 選択操作のコマンドがアイコンボタン化して一堂に会しているのでメニューを辿るよりも手軽にコマンドを呼び出せますから、 選択範囲を扱う作業では重宝するかと思います。 また「選択エディタ」ダイアログには「選択範囲をパスに」変換するコマンドに関する高度なオプションもあります。
コマンドは「選択エディタ」ダイアログには選択操作コマンドを手軽に呼び出せるアイコンボタンが並んでいます。
キャンバスサイズの選択範囲を作成 アイコンボタン
現在の選択範囲を解除アイコンボタン
選択範囲を反転 アイコンボタン
選択範囲をチャンネルに保存 アイコンボタン
選択範囲をパスに保存 アイコンボタン。 Shift キーを押しながらボタンをクリックすると「選択領域からパスの詳細設定」ダイアログが出てきます。 詳しくはこのつぎの節の説明をご覧ください。
選択範囲の境界線を描画 アイコンボタン
表示枠内では画像の選択された領域が白く、 選択されていない領域が黒く表示され、 部分選択の領域は灰色濃淡で描かれます。 枠内をクリックすると 色域を選択 ツールで画像をクリックした場合と同じ結果になります。 下図の例をご覧ください。
「選択領域からパスの詳細設定」ダイアログは Shift キーを押しながら アイコンボタンをクリックすると現れます。 このダイアログにはスライダつきの数値入力スピンボックスからなるオプションが20個とチェックボックスがひとつあります。 いずれも主に卓越したユーザ向けの内容です。 [ウィンドウの表示がほとんど英語ですが、 これは翻訳スタッフがさぼっているわけではなく、 プログラムのソース自体が翻訳を許さない構造になっているためです。 それだけ高度な内容であるといえるでしょう。]
Align Threshold: この値よりも近づいた2つの端点はひとつの点であるとみなされます。
Corner Always Threshold: ある点とその前後の点を結んでできた角度がこの値よりも小さいときは、 その小さな角に入る点の数が Corner Surround 以下であっても角であるとみなします。
Corner Surround: ある点がまがり角になるかそうでないかを判定する点の数。
Corner Threshold: ある点とその前後の点を結んでできた角度がこの値よりも小さいとき、それは角とみなされます。
Error Threshold: あてがわれたスプライン [14] 上に起きるエラーの許容数。 あてがわれた曲線からこの上限を越える数の点がはみ出すとアルゴリズムが再試行されます。
Filter Alternative Surround: フィルタを掛けるときに考慮される隣接点の秒数。
Filter Epsilon: Filter Surround と Filter Alternative Surround で定められた上限点数に従って生成されたベクトル間の角度がこの値よりも大きいときは Filter Alternative Surround の値が使われます。
Filter Iteration Count: 元のデータにある点を滑らかにする回数。 この数の増加は劇的な効果があり、 50ほど増やせばとてつもなく良好な結果が得られます。 しかし角をなす べき 点が見付からないときはその点の付近が荒れた曲線になってしまいます。
Filter Percent: 新たな点を生成するときは従来の点とここで定めた数の隣接点が利用されます。
Filter Secondary Surround: Filter Surround 数の点が直線をなす場合に考慮される隣接点の数。
Filter Surround: フィルタを掛けるときに考慮される隣接点の数。
Keep Knees: このチェックボックスは輪郭線を判定したあとで「膝」点を消去するかどうかを定めます。
Line Reversion Threshold: スプライン曲線がこの限界値よりも直線的になっている場合に、 曲線で残さず直線になります。 もっと戻しやすくなる小さな曲率にするため曲線の長さの2乗で比重化されます。
Line Threshold: スプラインが直線化されるまでにその端点でできる直線からスプラインが逸れる画素数 (平均値) の許容値です。
Reparametrize Improvement: この値 (百分率) により再パラメータ化をはかっても合い具合が向上しない場合にこのアルゴリズムは処理を止めます。
Reparametrize Threshold: 再パラメータ化には点の数が不足しているところでのエラー発生数[上限]。 例えばこのアルゴリズムがスプラインで円形をなぞろうとしてしまったときには不足が起きます。 当初の合わせ方ではNewton-Raphson反復法で適合させるには不十分な性能しかありません。 このアルゴリズムが角を判定できないような場合を探りあてるのにいいかもしれないこともありそうです。
Subdivide Search: 細分化する良好な位置を探すにあたり最悪な点から曲線が離れる百分率。
Subdivide Surround: 与えられた点が細分化する良好な位置であることを見極めるために考慮される点の数。
Subdivide Threshold: 1点あたりいくつの画素が直線から離れつつも細分化するのに良好な位置と見做されるかを規定します。
Tangent Surround: ある点の接面を近似算出するときのその点の側で注目される点の数。