8.23. チャンネルミキサー...

8.23.1. 概観

図16.181 チャンネルミキサーフィルターの使用例

チャンネルミキサーフィルターの使用例

元画像

チャンネルミキサーフィルターの使用例

チャンネルミキサー適用後


チャンネルミキサー... コマンドは RGB の 3 つの値を再配分します。 画像にアルファチャンネルがあってもなくても動作できます。 オプションにモノクロモードとプレビューがあります。

8.23.2. コマンドの呼び出し方

画像ウィンドウのメニューより 色要素チャンネルミキサー...

8.23.3. オプション

図16.182 チャンネルミキサーコマンドのオプション

チャンネルミキサーコマンドのオプション

出力チャンネル

再配分を受けるチャンネルをここで指定します。 赤チャンネル緑チャンネル青チャンネル の 3 つの選択肢があります。 ただし モノクロ オプションが有効の場合はこの選択は無視されます。

赤; 緑; 青

この 3 つのスライダーは赤・緑・青の各チャンネルごとに出力に与える割合を設定します。 負の値もありえます。 -200.0 から 200.0 までの範囲があります。 この値は元のチャンネルに対する百分率を表し、 それらの量が合成されて出力チャンネルのレベルになります。 100% は検分点にされた画素のチャンネル値に相当します。

モノクロ

このオプションは RGB カラー画像をグレースケール風 RGB 画像に変換します。 チャンネルミキサーコマンドは幾度となくこの目的で使用されています。 というのも他の方法に比べていちばん良好な仕上りが得られるからです (用語集の グレースケール の項を参考にしてください)。 ここにチェックを入れているときだけは 出力チャンネル セレクターが灰色無効となって使用できなくなります。

[注記] 注記

ここで赤・緑・青の順に 21%、 72%、 7% と設定すると 画像モードグレースケール と同等な明度の設定になります。 (GIMP 2.2 では 30%、 59%、 11% の設定でした。)

明度維持

このプラグインの計算は明度が高すぎるきらいがあり明るすぎる画像になってしまうことがあります。 このオプションは各色チャンネルで明度を減らし変換前の良好な割合を維持します。 つまりこれを利用すれば各チャンネルの出力レベルを調節するとき総量からくる明度を気にせず色の相対割合だけに注目した設定ができるようになります。

8.23.4. ボタン

開く

設定ファイルを読み込みます。

保存

現在の設定をファイルに保存します。

リセット

初期状態に戻します。

8.23.5. チャンネルミキサーの動作の仕組み

RGB モードの場合

モノクロ モードを無効にしているときは出力チャンネルを選んでください。 そのチャンネルがこのフィルターの操作対象になります。 ダイアログが開かれた当初は元の画像側の同じチャンネルの値が 100% になっています。 これは増減できますから、 スライダーは -200.0% から 200.0% までの幅があります。

いずれのチャンネルに対しても RGB の 3 つのスライダーで元チャンネルからの出力割合が設定できます。 画像のすべての画素において、 出力割合に応じて各チャンネルの値を合算した値が出力チャンネル側の値となります。 つぎに例を示しましょう。

図16.183 元画像と各チャンネル

元画像と各チャンネル

赤・緑・青・灰色の正方形とそれぞれの画素の RGB 値。 黒の横棒はこのコマンドで変色しないことを示す目的で表示してある。 (黒 (0, 0, 0) のどの値も乗除算では 0 のまま。) 得た値は 255 を越えることも負の値になることもできない。


図16.184 出力チャンネルに赤。 緑のチャンネルが +50

出力チャンネルに赤。 緑のチャンネルが +50

元の赤の正方形の画素の値は (230,10,10)。 これを 1 : 0.5 : 0 の割合で配分する。 230 × 1 + 10 × 0.5 + 10 × 0 = 235 を得る。 緑や青や灰色の正方形でも同じ原理で赤チャンネルの値だけが変化する。

灰色の正方形だけは計算結果が 255 を越えるため、 255 に修正される。 仮に計算結果が負の値になれば 0 に修正される。


図16.185 出力チャンネルに赤。 緑のチャンネルが +50%。 明度維持オプション有効。

出力チャンネルに赤。 緑のチャンネルが +50%。 明度維持オプション有効。

明るすぎる画像になるのを防ぐため赤の出力チャンネルの値が低く抑えられている。


モノクロモード

モノクロ を有効にするとプレビュー画面がグレースケールに変わりますが、 コマンドを実行するまでは画像自体は依然として 3 つの色チャンネルを持つ RGB 色です。

図16.186 モノクロオプション有効。 赤 100%、 緑 50%、 青 0%。 明度維持なし。

モノクロオプション有効。 赤 100%、 緑 50%、 青 0%。 明度維持なし。

どの正方形でも元画像の赤チャンネルの値をもとに灰色濃淡へ画素の色が変換されている。 (桃色は正方形がわかりやすくなるように後から着色した。)


モノクロモードで 明度維持 が作用する様子と留意点をプラグイン作者はつぎのように述べています。 仮にスライダーを赤 75%、 緑 75%、 青 0% に操作したとしましょう。 モノクロ モードで 明度維持 無効とすると、 結果の画像では 75% + 75% + 0% = 150% なのでどうしようもなく明るくなってしまいます。 たとえば RGB 値が (127,100,80) の画素はどのチャンネルにも 127×0.75 + 100×0.75 + 80×0 = 170 の値が入ることになります。 では明度維持を有効にした場合はどうでしょう。 この場合スライダーの値はさらに総計が 100% になるよう拡大縮小されます。 先の例では倍率が 1 / (75%+75%+0%) つまり 0.667 になります。 ゆえに画素の明度はおよそ 113 です。 ちなみに明度維持オプションはスライダーの値が総計で 100% になることだけしか保証しません。 当然スライダーで大きな負の値を設定すればおかしな結果になってしまうでしょう。

[注記] 注記

どのチャンネルを変更するべきか? 目的によってその対象は異なります。 基本的には赤チャンネルはコントラストの操作によくなじみます。 緑チャンネルは細部の印象を変える目的に、 青チャンネルはノイズや粒度の変更によく適合します。 チャンネル分解... コマンドも使えます。