4.7. 剪断変形

図13.116 ツールボックス上の剪断変形ツールアイコン

ツールボックス上の「剪断変形」ツールアイコン

剪断変形ツールは画像やレイヤー、 選択範囲、 パスの一方面をある方向に、 もう一方を逆方向にずらすためのものです。 簡単な例では水平な剪断変形で上辺を右に下辺を左にずらすようなことです。 矩形は平行四辺形になります。 この作用は回転ではありません。 画像は拉げます。 選択範囲を作ったあとでこのツールを使うにはその選択範囲もしくは画像の上でクリックします。 すると格子線が現れて剪断変形ダイアログのウィンドウが開かれるはずです。 画像上でマウスポインタをドラッグすると、 ポインタの動く向きにより平行もしくは垂直に画像が拉げます。 満足のいく結果が得られたら、 剪断変形ダイアログの 剪断変形 ボタンをクリックして確定します。

図13.117 剪断変形の例

剪断変形の例

[注記] 注記

水平と垂直の両方の剪断変形を同時に行うことはできません。 2度にわけて剪断変形ツールを使う必要があります。

4.7.1. 呼び出し方

剪断変形ツールを起用する方法はつぎのいずれかです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツール変換ツール剪断変形

  • ツールボックスのツールアイコン

  • キーボードショートカット Shift+S

4.7.2. オプション

図13.118 剪断変形ツールのツールオプション

「剪断変形」ツールのツールオプション

一般的にはこのツールを起用すると、 そのツールオプションがツールボックスの下に繋げられたウィンドウ上に現れます。 そのようなウィンドウが見あたらないときは、 画像ウィンドウのメニューより ウィンドウドッキング可能なダイアログツールオプション と辿れば今使っているツールのツールオプションウィンドウが開きます。

変換方向; 補間アルゴリズム; クリッピング; プレビュー
[注記] 注記

これらのオプションについては 変換ツールの共通オプション に説明があります。

4.7.3. 剪断変形情報

図13.119 剪断変形ダイアログのウィンドウ

剪断変形ダイアログのウィンドウ

変形率(X)

ここには水平剪断の振幅を設定します。 正の値は時計回りの傾きです。 負の値は反時計回りの傾きです。 剪断変形に用いられる単位は半ピクセル相当です。

変形率(Y)

垂直方向であること以外は上記と同じです。